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企業で必要な「ビジネスと人権」の取り組み

2023年9月30日

ビジネスと人権

企業を経営するにあたり、「ビジネスと人権は表裏一体である」と認識することは非常に重要です。これができないと、同業他社に後れを取ってしまうことになるかもしれません。
ビジネスは、従業員、供給者、顧客、コミュニティなどといった、多くのステークホルダーと関わりのうえに成り立っています。

以前はステークホルダーの間で根強い認識の違いがあり、共通のビジョンを見出すことが困難でしたが、これをよしとしない国連が多国籍企業関連の問題に関する役職を設けました。国によって取り組みのスピードに違いがあり、放っておくと足並みは揃えられないので、このようにリードする存在がいることは重要なポイントです。

そこから議論を重ね、数年を経て、ようやくあらゆるステークホルダーが納得できる人権の概念に辿り着きました。そして、さまざまな国際機関の原則にも反映され、世界的な取り組みが成就した好ましい事例としても知られています。

日本の企業は諸外国と比べてジネスと人権についての認識が遅れているため、グローバルに活躍したいなら、その理解を深めておくことが必要です。国内での取引そのままをイメージしていると収益を上げにくくなるので、視野を海外に向けた施策が求められています。

企業の人権責任

国家に人権を保護する義務があるのは当然ですが、現代では同様の義務が企業にも要求されています。企業を経営するならば、その認識を強く持たなければなりません。それは難しいと思っている経営者にも、国際的な枠組みやガイドライン、法的要件などに従い、人権へのコミットメントを示すことが求められるのです。

それと同時に、人権救済へのアプローチを確立することも必須です。もし、それを怠れば、企業の信頼性と持続可能性に影響を及ぼすことになるでしょう。行政や立法というビジネス以外の観点も大切にしながら、事業活動を推進していくことは欠かせません。それでも、完全に人権侵害の脅威を取り除けない場合があります。もし、そのようなリスクが現実のものとなったら、上記のアプローチを最大限に活用する機会です。被害者を救済できる仕組みを構築しておくと、もしもの時に役に立ちます。

また、その過程において、企業が人権に関する方針を策定することも大事です。あらゆる活動において、責任を果たそうとするコミットメントを世間に発信しなければなりません。もちろん、声明を出すだけでは不十分で、企業内で変革を起こし、その結果を積極的に報告書やレポートといった形で世に出して透明性を高める必要があります。

人権への取り組みの具体例

人権への施策は、すでにいくつもの現場で実践されています。その具体例を知っておくと、自分たちが行うときの目安として参考になるでしょう。

サプライチェーンの監視は、代表的な事例といえます。業種にもよりますが、多くの企業が、原材料を仕入れて販売するまでの過程で、人権侵害に相当する不正が生じないかのチェックを強めています。また、人権デューデリジェンスに関しても注視されるようになりました。強制労働などが起こった場合は、すぐに原因を特定して防止対策を講じ、その取り組みの有効性などを検証して開示することが大切です。

どのような場合でも、労働者の権利尊重は優先度が高く設定されています。同じ従業員の間でも上司や部下など、立場に違いはありますが、それは身分の差異ではないという点に注意しましょう。単に役割が異なるだけであり、人間のとしての尊厳には少しも違いはないのです。これを理解することが、職場の正常化には必須となっています。

なお、環境への配慮も同じぐらいに優先度が高い項目です。これを軽視している企業も、国際社会では通用しない可能性が高まります。営利を追求しすぎると、人権と環境の対策が手薄になるので気を付けなければなりません。

リスク回避と機会の最大化

企業が順調に成長していくには、できるだけ事前に脅威を排除しなければなりません。一口に脅威といっても多くの種類があり、どれから手をつけるべきか判断できないこともあるでしょう。その中で、人権に焦点を当てることは、リスク回避と機会の最大化につながります。

あらゆる問題が存在するなかで、まずはそこに着目して精力的に取り組むことが正解です。なぜなら、企業が成立するには従業員の働きが不可欠だからです。他の脅威をすべて排除したとしても、そこに労働者がいなければ経営は成り立ちません。実態のない組織として、取引先にも見放される可能性もあります。そう言われると、単純に賃金を上げれば良いのでは、と考える人もいるでしょう。たしかに給与水準の向上は、従業員にとって魅力的な施策です。しかし、これには2つの大きな問題が潜んでおり、それが原因で成功しないことが多くあります。

1つ目は、そもそも賃金を上げるだけの資産力を持ちづらいことです。2つ目は、雇用側の傲慢さが垣間見えることです。これらの問題が明らかだと、せっかくの取り組みも無駄になってしまいます。人権についてしっかり向き合うタイミングが訪れたと考え、企業の体質を根底から改善したほうが有利になるでしょう。

未来への展望

人権への取り組みの現実的なビジョンを検討する際には、早い段階で「持続可能なビジネスモデルと人権尊重の統合は競争力を高め、社会的に持続可能なビジネスを構築する」と認識を改める必要があります。この認識があれば、次世代にも通用するロードマップを描きやすくなるでしょう。

既存のビジネスモデルから離れることは、多くの経営者にとって大きな挑戦です。今のビジネスが安定しているのに、わざわざ挑戦する必要があるのかと思われがちですが、安定しているからこそ人権を尊重する方向にシフトすることができるのです。

競争力の向上に結びつくまで、ある程度の時間がかかるのは仕方がありません。企業の基盤を改革しようとするときには、予想外の抵抗勢力を目の当たりすることもあるでしょう。相当な苦労は予想されますが、成功すれば経営の体質が根本的に改善され、その結果として持続可能な社会に適合したビジネスモデルが確立されるというわけです。

長期的な視点で見た場合、これだけの投資をしておく価値は十分にあります。言い換えると、いつまでも人権を疎かにする経営者でいると、いずれ収益は先細りしていくリスクが大きいということです。そのような事態を回避するために、ビジネスと人権の統合を繰上げて実施する必要があります。

 

 

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