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「メタバース」とは何か?今後の可能性とは?

2022年2月23日

Facebookの社名変更により認知度が上がった「メタバース」

メタバースの認知度が上がったのは、Facebookの社名変更がきっかけです。それまで、メタバースは限られた人にしか知られていませんでしたが、Facebookの社名変更により世界中に広まっていきました。

日本においても認知度が高いとは言えない状況でしたが、この社名変更をきっかけに多くの場所でメタバースという言葉を目にしたり耳にしたりする機会が増え、認知度は日々高まっています。

しかし、認知度が高まってきたとは言っても、その実態まで詳しく知っている人は多くはありません。「メタバースとは何か?」と聞かれても、詳しく答えられる人は、まだ少ないでしょう。認知度が高まっている一方で、国内で広く普及するためは多くの課題があるのが現状と言えます。

そもそも「メタバース」って何?

メタバースには、まだはっきりした定義がありません。一般的には、オンライン上に構築された3次元の仮想空間を指します。

オンライン上に3Dの仮想空間を作る構想や取り組みや考え方は以前からありましたが、あまり注目されることも、普及することもありませんでした。しかし、メタバースはVRやブロックチェーンなど、あらゆる技術との組み合わせによる急速な普及が期待されています。
最新技術により安全性や利便性が高まり、企業が収益を上げられる場となったことで注目を浴びています。

ちなみにメタバースの「メタ」は、古代ギリシャ語の「超越する」と言う意味で、それに「世界」を表す「ユニバース」をかけ合わせて作られた造語です。
 

メタバースが身近になったきっかけ、「Oculus Quest 2」の登場

メタバースが身近になったきっかけの一つは、OculusQuest2の登場です。これまでメタバースを体験できるデバイスは、高価なヘッドマウントディスプレイしかありませんでした。
そのため、メタバースを体験する機会がなかなかなく、これが普及を妨げる要因の一つになっていました。

しかし、2018年に安価なヘッドマウントディスプレイとしてOculus Goが発売され、それをベースに進化したOculusQuest2が2020年に登場しました。

ハードウェアは年単位で進化している最中で、短いスパンで新機種が登場すると購入を決めるタイミングが難しくなりますが、メーカーが「今後しばらく後継機は出さない」と公表しているため、OculusQuest2は安心して購入できる環境が整っています。また、人気ゲームのVR版が登場したことも、一気に普及が進んだ要因だと言えます。

以前に流行した「セカンドライフ」との違い

メタバースが登場する以前の2003年に「セカンドライフ」が登場し、世界的に流行しました。これは、名前が意味するように、もう一つの人生が送れる仮想空間として誕生し、実際に仮想空間の中に人が入り込めるのが魅力の一つでした。

セカンドライフ上では、アバターや建物などのデジタルコンテンツを作り、それらを商品として販売し利益を得ることができました。そのため、多くの企業が世界中から参入し、日本でも大手企業が参入したことから流行しましたが、程なくして衰退していきました。

セカンドライフが衰退した理由は、いくつかあります。当時はスマホなどがなく、誰もが気軽にネットに接続できる環境ではなかったことや、マネーロンダリングなどの犯罪に利用されるなどの治安の悪さがあったからとされています。
しかし、現在は誰でもスマホからメタバースへ簡単にアクセスができること、安価なデバイスが登場したこと、場の安全性が高められていることが、当時から大きく変わった点と言えます。

メタバースの活用事例

メタバースを積極的に活用している企業の一つが、大丸松坂屋百貨店です。リアルの食品と3Dモデル食品を販売する店舗を、メタバース上に作られたバーチャルストアに出店しています。ブース内にはカウンター席やお座敷席があり、食品の3Dモデルを近づけると、その味を教えてくれるキャラクターがいます。


また、メタバースを利用した医師主導のヘルスケアサービスも登場しており、医師によるお悩み相談や自助グループ、座談会などにも無料で参加できます。こうしたイベントはリアルで参加するとプライバシーが心配になりますが、メタバース上では匿名で参加できるので、これは大きな魅力と言えます。

さらに、インド人カップルのバーチャル結婚式がメタバース上で盛大に開催されたケースもあります。このように、これまでは現実世界では実現できないと思われていたことが、メタバースで実現できるようになりました。より一層の普及が進めば、仮想世界が現実世界にさらに近づくことになるでしょう。

 

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