中部地方でもLGBTにとっても働きやすい職場づくりが加速
2019年5月30日
昨年にもご紹介いたしましたが、最近、LGBT等性的少数者にとっても働きやすい職場づくりに取り組む企業が少しずつ増えてきています。
LGBTとは
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの、それぞれの頭文字をとった、性的少数者の総称のひとつです。
「性的少数者の総称のひとつ」と表現したのはLGBT以外にも様々なセクシュアリティ(性のあり方)が存在するからです。
Xジェンダー:性自認を男性とも女性とも認識していない人。
クエスチョニング:性自認や性的指向がまだはっきりとしていない人。
パンセクシュアル:すべてのセクシュアリティを恋愛や性愛の対象にしている人。
アセクシュアル:恋愛や性愛の感情を抱かない人を指しています。
他にも様々なセクシュアリティのかたちがあります。
LGBT等性的少数者の数について
日本ではLGBTに関する様々な調査が企業・団体・行政などによって行われています。
調査内容・調査方法によって多少のばらつきがありますが、約5〜8パーセントがLGBT等性的少数者であると言われています。
- 電通ダイバーシティ・ラボ 「LGBT調査2018 」:8.9%
- 名古屋市「性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)など性別にかかわる市民意識調査報告書」:1.6%
- 三重県男女共同参画センター「多様な性と生活についてのアンケート調査」:10%
- 日本労働組合総連合会「LGBTに関する職場の意識調査」:8.0%
日本社会の動き
ここ数年でLGBT等性的少数者に関連したニュースをテレビや新聞で目にすることが本当に多くなりました。
- 平成25年 大阪市淀川区 「LGBT支援宣言」
- 平成27年 東京都渋谷区 「パートナーシップ証明書」の発行
- 平成28年 三重県伊賀市 「パートナーシップ宣誓制度」の施行
- 平成28年 岐阜県関市 「LGBTフレンドリー宣言」
- 平成29年 愛知県豊明市「LGBTともに生きる宣言」
- 平成31年 三重県「職員や企業に向けた多様なSOGIについてのガイドライン」を策定
今年の4月28日(土)29(日・祝)に代々木公園で開催された、「性」と「生」の多様性を祝福する人たちの祭典「東京レインボープライド」には、1万人を超える人がパレードに参加し、2日間で20万人の人が会場に足を運んだということがニュースになっていました。
中部地区の企業の動き
そういった状況の中で、最近はLGBTにとっても働きやすい職場づくりを進める企業がこの中部地区でも増えてきています。
具体的には、同性パートナーがいる社員も福利厚生の対象にしたり(具体的には慶弔休暇や慶弔金)、性別適合手術やホルモン治療を受けたい方への勤労継続サポート、通称名で勤務などの取り組みを進める企業が増えてきています。
そのような企業の取り組みを紹介するジョブフェア「Working Rainbow EXPO」が6月22日(土)に名古屋の国際センターで開催されます。
昨年に続き、3回目の開催で今年は住友電装、NTT西日本、野村證券、大橋運輸、岐阜県関市、加藤精工、早川工業、チェリオコーポレーション、ジェイテクト、丸井グループが参加します。
当日は「当事者と経営者が語る『働きやすい職場とは』」「製造業とダイバーシティ」「地方とダイバーシティ」というテーマでパネルディスカッションなどのプログラムが行われます。
学生だけではなく、これから取り組みを進めていきたいと思っている企業・団体や学校の先生、大学のキャリアサポートセンターの方など多くの方が参加しており、どなたでも参加できるようなので関心をお持ちの方はぜひご参加されてみてはいかがでしょうか。